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刃物の再研磨方法とは?工程・対応刃物・依頼時の注意点を徹底解説【工業用刃物対応】

刃物の再研磨とは?現場で注目される理由

工業用機械に用いられる刃物は、製造現場において製品の品質や生産効率を左右する重要な部品です。食品、包装、印刷、ゴム加工など、さまざまな業種で使用されるこれらの刃物は、摩耗によって性能が低下していきます。そこでコストを抑えつつ切れ味を回復させる手段として注目されているのが「再研磨」です。

なぜ再研磨が必要なのか?

以下のような兆候が見られる場合、刃物の再研磨を検討するべきタイミングです。

  • 切断面にバリや毛羽立ちが出始めた
  • 製品歩留まりが悪化している
  • 加工時の振動や異音が大きくなった
  • 刃物が材料に食い込まずスリップする

再研磨はこれらの課題を解消するだけでなく、設備への負荷軽減にもつながります。

再研磨のメリット

  • 新品購入に比べてコストを大幅に削減できる
  • 資源の再利用による環境負荷の低減
  • 高精度な加工品質の維持
  • 短納期で現場復帰が可能

再研磨に対応できる刃物の種類と特徴

業界 加工工程 刃物名 再研磨の特徴
紙・フィルム加工 スリット裁断 スリッター刃(丸刃) 高硬度材で構成され、数回の再研磨に対応。精密な円周研磨が可能。
製紙・包装 断裁・カット 直線刃(ギロチン刃・断裁包丁) 平面研削に適しており、刃幅に余裕があるため複数回再研磨可能。
金属加工 フライス・加工全般 エンドミル すくい面・外周などをCNC研削で再研磨し、切削精度を維持できる。
金属加工 穴あけ ドリル 刃先や逃げ面の再研磨に対応。再ホーニングで寿命延長可能。
木材・プラスチック加工 チップ・切断 チップソー・帯鋸刃 多数の歯を持つ構造でも、高精度の再研磨が可能。大型径にも対応。
ゴム・樹脂加工 粒断・裁断 ロータリーカッター 接触摩耗が一定で、回転軸と刃角の管理で再研磨が有効。
繊維加工 ロール裁断 ディスクカッター 比較的薄刃だが、刃持ちと再研磨性を両立している構造が多い。
工具管理 一般切削 再研磨型ソリッド工具 繰り返し研磨が前提で設計されており、コスト削減に有効。

再研磨業者の選び方と弊社の強み

  • 特殊刃・超硬刃対応などの実績があるか
  • 小ロット・短納期対応が可能か
  • 刃先の精密加工が可能か(±10μm)
  • 図面なしでの対応実績があるか
  • 製造会社との連携体制があるか

弊社では、関連会社に刃物製造工場を持ち、実質製造直販による低コスト・短納期対応を実現。図面なしの再現や多品種・小ロット対応も得意としており、様々な業種からの再研磨依頼に対応しています。

再研磨と新品交換のコスト比較シミュレーション

工業用刃物の運用において、コスト管理は非常に重要です。ここでは「新品購入」と「再研磨」にかかる費用を比較した簡易シミュレーションを掲載します。あくまで一例ですが、再研磨の経済的なメリットをイメージする際の参考になります。

項目 新品交換 再研磨
価格(1本あたり) 20,000円 4,000円
再使用回数(想定) 1回 5回
累積コスト(5回分) 100,000円(新品×5) 20,000円(再研磨×5)
コスト削減効果 約80%削減

※上記は刃物1本あたりの参考例であり、実際の価格・再研磨回数・耐久性などは材質・形状・用途によって異なります。具体的な試算をご希望の場合は、お気軽にご相談ください。

まとめ|刃物再研磨はコストと品質を両立する解決策

再研磨は単なる修理ではなく、生産性・品質を維持するための重要なメンテナンス施策です。現場の課題に合わせた精度の高い再研磨により、刃物寿命を延ばし、ランニングコストを大幅に抑えることが可能です。

再研磨サービスのご案内

弊社では、丸刃・直刃・鋸刃・特殊形状刃物など、あらゆる産業用刃物の再研磨に対応しています。図面がない現物の再現にも対応し、短納期・小ロットでのご相談も可能です。
再研磨サービスの詳細はこちら

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